-E separator= でコンマ区切りを使用する
このステップでは、tshark
の出力におけるフィールド区切り文字をタブからコンマに変更する方法を学びます。この変更は、データを Excel などの表計算アプリケーションにインポートしたり、CSV (Comma-Separated Values、コンマ区切り値) 形式を期待するツールで分析したりする場合に特に便利です。
まず、先ほど使用したタブ区切りの出力を生成する基本コマンドを見直しましょう。これにより、何を変更しているのかを理解しやすくなります。
tshark -r sample.pcap -T fields -e frame.number -e ip.src -e ip.dst -e tcp.port -c 3
この出力を CSV 形式に変換するには、-E
オプションと separator=,
を使用します。これにより、tshark
にフィールド間の区切り文字をタブではなくコンマにするよう指示されます。
tshark -r sample.pcap -T fields -e frame.number -e ip.src -e ip.dst -e tcp.port -E separator=, -c 3
このコマンドの各部分が何をするかを分解してみましょう。
-E separator=,
は、区切り文字をコンマに変更する重要な追加オプションです。
- 他のすべてのオプション (
-r
、-T fields
、-e
フィールド、-c
) は以前とまったく同じように機能します。
- オプションの順序は、すべて存在していれば問題ありません。
このコマンドを実行すると、次のようにフォーマットされた出力が表示されます。
1,192.168.1.1,192.168.1.2,443
2,192.168.1.2,192.168.1.1,80
3,192.168.1.3,192.168.1.4,22
区切り文字が実際にコンマに変更されたことを確認するには (特に、タブとスペースを目視で区別できない場合に便利です)、出力を od -c
にパイプすることができます。od -c
は特殊文字を表示します。
tshark -r sample.pcap -T fields -e frame.number -e ip.src -E separator=, -c 1 | od -c
この確認ステップにより、出力が CSV リーダーによって適切に解釈されることを保証できます。これは、他のツールでの分析用にデータを準備する際に重要です。