/proc/sys/kernel の ftrace 設定を確認する
/sys/kernel/debug/tracing
のデバッグファイルシステムインターフェースに加えて、一部の ftrace
関連設定は /proc/sys/kernel
ディレクトリにも存在します。/proc
ファイルシステムは、プロセスに関する情報やその他のシステム情報を提供する仮想ファイルシステムです。/proc/sys
ディレクトリには、ランタイムでカーネルパラメータを表示および変更できるファイルが含まれています。
/proc/sys/kernel
内の ftrace
に関連するいくつかのファイルを確認しましょう。これらのファイルの内容を表示するには、cat
コマンドを使用できます。
まず、ftrace_enabled
ファイルを確認しましょう。このファイルは、カーネルで ftrace
が現在有効になっているかどうかを示します。
ターミナルに以下のコマンドを入力し、Enter キーを押してください。
cat /proc/sys/kernel/ftrace_enabled
次のような出力が表示されるはずです。
1
値が 1
の場合は ftrace
が有効で、0
の場合は無効です。
次に、ftrace_dump_on_oops
ファイルを見てみましょう。このファイルは、カーネルオープス(カーネルエラー)が発生したときに ftrace
バッファをコンソールにダンプするかどうかを制御します。
以下のコマンドを入力し、Enter キーを押してください。
cat /proc/sys/kernel/ftrace_dump_on_oops
出力はおそらく次のようになります。
1
値が 1
の場合は、カーネルオープス時に ftrace
バッファがダンプされ、デバッグに役立ちます。
最後に、ftrace_filter_notrace_regex
ファイルを確認しましょう。このファイルには、関数トレーシングを使用する際にトレースしない関数をフィルタリングするために使用できる正規表現が含まれています。
以下のコマンドを入力し、Enter キーを押してください。
cat /proc/sys/kernel/ftrace_filter_notrace_regex
出力は、システムの設定に応じて空または正規表現が含まれている場合があります。
/proc/sys/kernel
内のこれらのファイルは、いくつかのグローバルな ftrace
設定を垣間見ることができます。ほとんどの詳細な設定とデータアクセスは /sys/kernel/debug/tracing
を通じて行われますが、これらのファイルは ftrace
の全体的な状態といくつかの基本的な動作をすばやく確認する方法を提供します。
これで、ftrace
とやり取りするための主要なインターフェースであるデバッグファイルシステムと /proc/sys/kernel
ディレクトリを探索しました。
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