/sys/fs/cgroup で cgroup マウントを確認する
前のステップで、利用可能な cgroup サブシステムを見ました。次に、これらの cgroup がファイルシステム上のどこにマウントされているかを調べましょう。Linux では、cgroup は通常、仮想ファイルシステムを通じて公開され、一般的に /sys/fs/cgroup
の下にマウントされます。
/sys
ファイルシステムは、カーネルのデータ構造に対するインターフェースを提供する別の仮想ファイルシステムです。これは、ハードウェアやカーネル機能の設定や監視によく使用されます。/sys/fs/cgroup
ディレクトリは、cgroup ファイルシステムの標準的なマウントポイントです。
このディレクトリの内容を表示し、cgroup 階層がどのように組織されているかを理解するために、ls
コマンドを使用します。ls
コマンドは、ディレクトリの内容をリストアップします。
ターミナルが開いていない場合は、開きます。
次のコマンドをターミナルに入力し、Enter キーを押します。
ls /sys/fs/cgroup
以下のような出力が表示されるはずです。
cgroup.controllers cgroup.max.depth cgroup.max.descendants cgroup.stat cgroup.subtree_control cgroup.threads cpu cpu.stat cpu.pressure cpuset cpuset.cpus cpuset.mems cpuset.stat io io.stat io.pressure memory memory.stat memory.pressure memory.swap.max memory.high memory.low memory.min memory.swap.current memory.current memory.events memory.events.local pids pids.current pids.max systemd user.slice
この出力は、/sys/fs/cgroup
ディレクトリ内のディレクトリとファイルを示しています。統一 cgroup 階層 (cgroup v2) を使用するシステムでは、cgroup.controllers
、cgroup.stat
などのファイルと、マウントされたコントローラーに対応するディレクトリ (例:cpu
、memory
、io
、pids
) が表示されます。
これらのディレクトリ (例:cpu
、memory
など) はそれぞれ、cgroup コントローラーを表しています。これらのディレクトリの中には、その cgroup 内のプロセスのリソース制限を設定および監視するためのファイルがあります。
たとえば、cpu
ディレクトリに移動すると、CPU リソース制御に関連するファイルが見つかります。
ls
を使用して cpu
ディレクトリの中を簡単に見てみましょう。
ls /sys/fs/cgroup/cpu
以下のような出力が表示されるかもしれません。
cgroup.controllers cgroup.events cgroup.freeze cgroup.max.depth cgroup.max.descendants cgroup.stat cgroup.subtree_control cgroup.threads cpu.max cpu.stat cpu.weight cpu.pressure
これらのファイル (例:cpu.max
、cpu.weight
) は、cgroup の CPU 制限と優先度を設定するために使用されます。
/sys/fs/cgroup
の構造を理解することは、cgroup を操作する上で重要です。ここで直接 cgroup とやり取りを行います。
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