特定のタイプのオブジェクトをインスペクトする
前のステップでは、コンテナに対して docker inspect
を使用しました。しかし、docker inspect
は汎用的なコマンドで、イメージ、ネットワーク、ボリュームなど、さまざまな Docker オブジェクトをインスペクトするために使用できます。
コンテナ以外のオブジェクトをインスペクトするには、オブジェクトの名前または ID の前にオブジェクトのタイプを指定する必要があります。構文は docker inspect <object_type> <object_name_or_id>
です。
先ほど取得した nginx
イメージをインスペクトしてみましょう。
まず、イメージを一覧表示して、イメージ ID または名前を取得します。
docker images
nginx
イメージを見つけて、その REPOSITORY、TAG、または IMAGE ID をメモしておきます。
次に、nginx
イメージをインスペクトします。イメージ名とタグ(例:nginx:latest
)またはイメージ ID を使用できます。<image_name_or_id>
を適切な値に置き換えてください。
docker inspect image <image_name_or_id>
これにより、nginx
イメージに関する詳細情報が出力されます。レイヤー、設定、メタデータなどが含まれます。出力の構造はコンテナをインスペクトする場合と異なり、イメージのプロパティを反映していることに注意してください。
次に、Docker ネットワークをインスペクトしてみましょう。Docker はデフォルトのネットワークを作成します。docker network ls
を使用して一覧表示できます。
docker network ls
おそらく bridge
、host
、none
などのネットワークが表示されるでしょう。bridge
ネットワークをインスペクトしてみましょう。
docker inspect network bridge
このコマンドは、bridge
ネットワークに関する詳細情報を表示します。設定、接続されているコンテナ、IP アドレス情報などが含まれます。
最後に、Docker ボリュームをインスペクトしてみましょう。ボリュームがない場合は、作成することができます。
docker volume create myvolume
次に、作成したばかりのボリュームをインスペクトします。
docker inspect volume myvolume
これにより、myvolume
に関する情報が表示されます。ドライバー、マウントポイント、スコープなどが含まれます。
オブジェクトのタイプ(container
、image
、network
、volume
など)を指定することで、docker inspect
を使用して Docker 環境のさまざまなコンポーネントに関する詳細情報を取得できます。