-r udp.pcap -V で検証する
この最後の検証ステップでは、Wireshark の詳細出力モードを使用して、エクスポートされた UDP パケットファイル (udp.pcap
) の内容を調べます。-V
フラグは「verbose」(詳細)を意味し、各パケットの包括的なプロトコル情報を表示します。これにより、先ほどのフィルタリングとエクスポート操作が正しく機能したことを確認できます。
パケットキャプチャを扱う際、検証は非常に重要です。なぜなら、意図した通りにデータを抽出できたことを保証するからです。いくつかの検証方法を見ていきましょう。
- まず、パケットキャプチャファイルが保存されているプロジェクトディレクトリに移動します。
cd ~/project
- 最初の数個の UDP パケットを詳細なプロトコル情報とともに表示します。
head -20
コマンドは、読みやすさのために出力を最初の 20 行に制限します。
tshark -r udp.pcap -V | head -20
出力は次のようなパケットの詳細を示し、ここで UDP プロトコル情報を検証できます。
Frame 1: 82 bytes on wire (656 bits), 82 bytes captured (656 bits)
Ethernet II, Src: 00:11:22:33:44:55, Dst: 66:77:88:99:aa:bb
Internet Protocol Version 4, Src: 192.168.1.1, Dst: 192.168.1.2
User Datagram Protocol, Src Port: 5353, Dst Port: 5353
- ファイル内のすべてのパケットが UDP パケットであることを確認するために、プロトコルフィールドを調べます。このコマンドは、一意のプロトコルタイプを抽出してカウントします。
tshark -r udp.pcap -T fields -e frame.protocols | sort | uniq -c
適切にフィルタリングされたキャプチャでは、UDP に関連するプロトコルのみが表示されるはずです。
- 完全な検証のために、誤って含まれている可能性のある非 UDP パケットを確認しましょう。このコマンドは非 UDP トラフィックをフィルタリングし、空の結果を返すはずです。
tshark -r udp.pcap -Y "not udp" -V
- 最後に、エクスポートされたファイル内の UDP パケットの総数をカウントして、数量が期待通りであることを検証します。
tshark -r udp.pcap | wc -l
これにより、キャプチャファイル内のパケットの総数がわかります。フィルタリング処理後は、すべてのパケットが UDP パケットであるはずです。